2024.9.30に
『CEFR-CVの「仲介」と複言語・複文化能力』大木充,西山教行編著(凡人社)
https://www.bonjinsha.com/goods/detail?id=14440&pt=3
が出版されました。
<本の紹介(凡人社HPより転記)>
多様性との共生が課題となる現在、日本の言語教育でも無視できない存在となったCEFR。
2020年に発表されたCompanion Volume(CV;増補版)の最重要ポイントである 「仲介」がわかる一冊。
前半では、「仲介」を応用した具体的な取り組みを紹介し、 後半では、「複言語・複文化能力」も含めて、概念を整理し課題を考えます。
CEFRとCEFR-CVの開発の背景や概念的枠組み、構成、課題、日本で援用された事例なども まとめられており、初学者の入門書としても最適です。
【もくじ】 第Ⅰ部 2001年版CEFRの復習 クイズで学ぶ2001年版CEFRの最重要ポイント [大木充]
第Ⅱ部 CEFR-CVの「仲介」の実践
1章 「就労場面で必要な日本語能力の目標設定ツール」仲介(橋渡し) 就労Can do [島田徳子] 2章 高度外国人材に求められる仲介能力とは―質的・量的調査法を用いたCan-do statementsの構築―[葦原恭子]
3章 災害時に求められる「仲介」とは―移民受入れ社会の仲介力を考える― [松岡 洋子]
4章 外国人保護者の言語課題(子育ての日本語)―地域社会に求められる「仲介能力」― [関崎友愛]
5章 言語教育に「仲介」を加えることの意義―言語教育の実践から学習者と教師の仲介活動を考える―[奥村三菜子・櫻井直子]
第Ⅲ部 CEFR-CVの背景と論点
6章 CEFR2001からCEFR-CV2020への改革について―変わらないことと変わったこと― [真嶋潤子]
7章 「複言語・複文化能力」の文脈化の可能性―「メディエーション」が架橋するもの― [福島青史]
8章 CEFR-CVの複言語・複文化能力―CARAP、Coste & Cavalli(2015) との比較―[大木充]
9章 CEFR-CVはCEFR2001を継承しているか―媒介の取り扱いをめぐって―[西山教行]
私(関崎)は第4章に「外国人保護者の言語課題(子育ての日本語)―地域社会に求められる「仲介能力」―」というタイトルで、子育ての日本語について書きました。
「社会的存在」である外国人保護者が日本社会で自分の能力を発揮しながら
地域社会と関わりを持ち、楽しく、自分らしく、自由に子育てをする。
そのために必要な「ことばの力」とは?ということにフォーカスし、
できるだけ一般の方にもわかりやすく書くことを心掛けました。
日本語教師の方々はもちろん、子育てに関わる行政、地方自治体の職員の方々、
学校・保育園・幼稚園の先生方、子育て支援に関わるお仕事をなさっている方々、
地域日本語教室で外国人保護者への日本語学習支援に携わるボランティアの皆様にも
ぜひ読んで頂ければ嬉しいです。
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